三無(読み)さんむ

精選版 日本国語大辞典 「三無」の意味・読み・例文・類語

さん‐む【三無】

  1. 〘 名詞 〙 「無」のつく語を三つ並べて総称するときに用いる語。
  2. 声なき楽、体なき礼、服なき喪をいう。精神があって形式がないこと。〔礼記‐孔子間居〕
  3. 仏語。無記・無利・無益の三つをいう。仏が認可しない、その理由について、善悪いずれでもなく、利得利益もないと示したもの。
    1. [初出の実例]「就第六依此経深信、有六即・三印・三無・六正・二了〈略〉三無者一無記二無利三無益〈三無者、有即文中〉」(出典愚禿鈔(1255)下)
  4. 中国共産党草創時代のスローガンの一つで、失業者・徒食者・乞食をなくすこと。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞 実例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android