下峠
しもとうげ
田中村の西方畑古山の北鞍部にある峠。犀川の渡し場小市から深沢を経て小野平を通り、この峠を越えて下曾山村(現上水内郡戸隠村)に至り、土合から楠川沿いにさかのぼり戸隠に至る道の峠である。宝暦三年(一七五三)九月、下峠の南下の浄蓮寺から松代藩職奉行所あての願書(浄蓮寺文書)に「拙寺門前、善光寺より山中筋之入口、松本御領分大町通江之往来并小市村通戸隠江之道辻ニ御座候、犀川満水之時分市村舟留ニ而小市村渡通用之節者、戸隠参詣之旅人茂夥鋪罷通候」と記しているように、戸隠参詣道の峠であった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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