下店・下見世(読み)したみせ

大辞林 第三版の解説

したみせ【下店・下見世】

しとみの上部をつり上げ、下部を前に倒して店の縁側としたつくり。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

した‐みせ【下店・下見世】

〘名〙 商家の店の構えの一つ。店先などでつり上げるように造った縁側。夜間は表戸の代わりになる。揚縁(あげえん)
※俳諧・生玉万句(1673)「今朝は来にけり此町のあき〈悦春〉 荻の上萩の下見世風吹て〈丨退〉」
※浮世草子・武道伝来記(1687)八「下見せあげて簾のうちより廿あまりの女房やさしく」
[語誌](1)「下見世」が見世床と戸を兼用するのに対し、戸と兼用して庇(ひさし)代わりになるものを「上見世」という。現在でも高知県安芸郡東洋町付近の町家で、下半分の床几部分を「しもみせ」、上半分の蔀戸部分を「あげみせ」と呼ぶのは、その名残りと考えられる。
(2)「あげみせ」は「下見世」と同じ物を指す場合もあり、「随・守貞漫稿‐二」では、いわゆる「下見世」に相当する部分を図示して「上ケ見世」としている。同じ部分を指して、「下見世」とも「あげ見世」とも「あげ縁」とも称していたらしい。(「あげえん(揚縁)」の項の図参照)
(3)京都では「下見世」を「ばったり床几」ということがあるが、これは、ばったりと下ろせる(または、上げられる)床几の意と考えられる。

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