守貞漫稿(読み)もりさだまんこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

守貞漫稿
もりさだまんこう

風俗随筆。喜田川守貞著。 35巻。天保8 (1837) ~嘉永6 (53) 年成立自序に「唯古今風俗を伝へて質朴を失せざらんことを欲す」と執筆の意図を述べている。時勢地理家宅人事など 25門に分けて,京坂,江戸の風俗,人情を古今にわたって記す。明治になって『類聚近世風俗志』の名で出版された。守貞は本姓石原,北川 (喜田川) 。号,季荘,舎山。文化7 (10) 年大坂に生れ,のち江戸に住んだ。風流をたしなんだ人のようである。

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デジタル大辞泉の解説

もりさだまんこう〔もりさだマンカウ〕【守貞漫稿】

江戸後期の風俗誌。全34巻。喜田川守貞著。嘉永6年(1853)成立、その後も加筆。京坂・江戸の風俗を図解して考証したもの。近世風俗研究に重要な資料で、明治41年(1908)に「類聚近世風俗志」の名で刊行

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

守貞漫稿
もりさだまんこう

江戸末期の喜田川守貞による風俗誌的な随筆。守貞は江戸に14年、大坂に30年間居住し、その間に見聞した京坂、江戸の風俗、民間の雑事を詳細に図説考証して書きまとめた。これは1837~1853年(天保8~嘉永6)にわたるものだが、その後慶応(けいおう)(1865~1868)末年まで追書、訂正が施されている。時勢、家宅、人事、生業、貨幣、男服、女服、織染、妓扮(ぎふん)、娼家(しょうか)、音曲、雑劇、沐浴(もくよく)、遊戯、笠(かさ)、食類、駕車(がしゃ)、雑器などの項分けをした30巻余りのもの。江戸時代、とくに後期の風俗を知るうえで貴重な資料であり、1908年(明治41)に『類聚(るいじゅう)近世風俗志』と題して刊行された。

[山内まみ]


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