床几(読み)ショウギ

デジタル大辞泉 「床几」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ぎ〔シヤウ‐〕【床×几/××几/将×几】

脚を打ち違いに組み、尻の当たる部分に革や布を張った折り畳み式の腰掛け。陣中・狩り場・儀式などで用いられた。
数人掛けられる程度の横長に作った簡単な腰掛け台。
[補説]「几」は「机」と書くこともある。
[類語]腰掛け椅子ベンチソファー座椅子回転椅子揺り椅子ひじ掛け椅子安楽椅子長椅子寝椅子縁台丸椅子止まり木ロッキングチェアデッキチェアスツールカウチ

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精選版 日本国語大辞典 「床几」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ぎシャウ‥【床几・牀几・将几】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 室内で臨時に着席する際に用いる一種の腰掛け。脚を打違いに組み尻の当たる部分に革を張り、携帯に便利なように作ったもの。陣中や狩り場などでも用いられた。また、神輿の台などにも使用された。畳床几(たたみしょうぎ)
    1. 床几<b>①</b>〈武用弁略〉
      床几〈武用弁略〉
    2. [初出の実例]「しゃうぎに腰をかけ、のたまひけるは」(出典:曾我物語(南北朝頃)六)
    3. [その他の文献]〔捜神記‐巻二〕
  3. 横に長く、数人腰掛けられるようにつくった簡単な腰掛け台。
    1. [初出の実例]「極楽とおもひし大座敷は、簾かけたる水ちゃ屋の休机(シャウギ)なり」(出典:浮世草子・傾城色三味線(1701)江戸)
  4. しょうぎ(床几)の間」の略。〔和漢船用集(1766)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「床几」の意味・わかりやすい解説

床几 (しょうぎ)

(1)折りたたみ式の腰掛け。座にひもや皮,布などを張り,脚はX形に組み,持ち運ぶのに便利に作られている。古代から中世にかけては胡床(牀)(こしよう)と呼ばれていた。胡床はすでに古墳時代後期の埴輪にみられ,戦陣や狩場,また宮廷の儀式や貴族の外出用に用いられた。室町時代ころに床几と呼名が変わり,戦陣で将つまり指揮官が掛けるので将几とも書いた。近世の床几は蒔絵(まきえ)や螺鈿(らでん)で飾られたものが多い。

(2)庭や露地に置いて涼みや月見などに腰掛ける細長い台,または寺社の境内などに設けられた茶店などで客が上がったり腰掛けたりする台。前者は幅30cmほどで,竹製が多い。後者は木製で,上面は畳1畳ほどの板張りとなっており,ここに緋毛氈(ひもうせん)や薄縁(うすべり)を延べる。どちらも関東地方では縁台と呼びならわしているが,関西地方では床几と呼ぶ。
執筆者:(3)能,狂言歌舞伎などの舞台で使われる道具。演能に際し,大鼓方,小鼓方は(1)と同様の床几に腰掛けて演奏する。演奏者自身が楽器とともに折りたたんで携え,登退場する。また能,狂言の登場人物が〈床几に掛ける〉という演出に使われる床几は,実は葛桶(かずらおけ)を用いるのである。歌舞伎の茶店などには(2)と同様の床几が使われる。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「床几」の意味・わかりやすい解説

床几
しょうぎ

腰掛の一種。

(1)宮廷調度では古く床子(しょうじ)といって、四脚付きの机のような形をし、上面は簀子(すのこ)(桟を張ったもの)からなり、高麗端(こうらいはし)、菅円座(すげえんざ)を敷く。大小によって大床几・小床几といい、塗装の有無によって漆床几、白木床几とよばれた。奈良時代の遺例として正倉院に2基あり、長さ233センチメートル、幅120センチメートル、高さ40センチメートルで、これは『東大寺献物帳』によって、胡粉(ごふん)を塗り、簀子の台上に黒地錦(にしき)端の畳を敷き、褐色地の錦の敷きぶとんと袷(あわせ)の掛けぶとんで2枚をあわせた大きさであることがわかり、寝台とみなされる。

(2)武家の間では、野外の軍陣で帷幕(いばく)のうちの主将の腰掛として用いるが、これは折り畳みのできる胡床(あぐら)の類である。

[郷家忠臣]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「床几」の意味・わかりやすい解説

床几
しょうぎ

肘掛けのない坐具。平安時代には胡床 (あぐら) ,床子 (しょうじ) と呼ばれ,公事に際して官人が用いた。大中小の3種があり,その形状は,「大さうじは其のてい,上は箕 (み) の子にて長さ三尺ばかり,脚の高さ二尺ばかりなるを,二つさしあはせて据ゑて,上に高麗を唯半帖のやうに打裏を付けて敷きて,其の上に菅円座を敷きたり」 (『雅亮装束抄』) とある。戦国時代には,軍陣や狩場などで休息のために用いられる床几が案出された。4本の脚を互いに打違えに組み,坐部に革または布を張り,折りたたんで携帯に便利なようにした。一名摺畳椅 (すりたたみあぐら) ともいう。

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百科事典マイペディア 「床几」の意味・わかりやすい解説

床几【しょうぎ】

戸外で用いる移動用の腰掛。公家は六位以下の官人により立礼(りゅうれい)のとき使用。武家は軍陣・狩猟の際に主将の料として用い,携帯に便利なよう皮・布を張った折畳み式とした。なお関東地方の縁台を関西地方では床几と呼ぶ。
→関連項目椅子スツール

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家とインテリアの用語がわかる辞典 「床几」の解説

しょうぎ【床几/牀几/将几】

➀野外で用いる腰掛け。脚を中央で X形に交差させ、上端に革や布を張ったもの。折りたたんで持ち歩くことができる。◇古代から中世にかけては「胡床(あぐら)」といった。
➁数人同時にかけられる横長の腰掛け。

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普及版 字通 「床几」の読み・字形・画数・意味

【床几】しようぎ

こしかけ。

字通「床」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の床几の言及

【縁台】より

…木製と竹製があり,上面はすのこ状に作られるものが多い。関東地方では縁台とよぶが,関西では床几(しようぎ)という。室町時代に出現したようで,当時は置縁(おきえん)とよんでいる。…

※「床几」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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