精選版 日本国語大辞典 「不取敢」の意味・読み・例文・類語
とりあえ‐ずとりあへ‥【不取敢】
- 〘 副詞 〙
- ① 他に何する暇もなく。たちどころに。すぐに。
- [初出の実例]「高潮といふ物になむ、とりあへず、人そこなはるるとは聞けど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)須磨)
- ② 他の事はさしおいて、そのことをまず第一にするさま。まずさしあたって。間に合わせとして。
- [初出の実例]「先不取敢御肴にて御銚子まいる、其後御肴調進之」(出典:親元日記‐文明一七年(1485)八月四日)
- 「なふ落付いたら取あへず其儘無事の便をや」(出典:浄瑠璃・新うすゆき物語(1741)中)