親元日記(読み)ちかもとにっき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「親元日記」の意味・わかりやすい解説

親元日記
ちかもとにっき

蜷川(にながわ)親元日記蜷川氏室町幕府政所(まんどころ)執事を世襲した伊勢(いせ)家の家宰で、政所代を勤めた。職務がら、将軍や伊勢家の当主貞宗(さだむね)の動向、有力大名の動き、政所の活動状況、応仁(おうにん)の乱(1467~77)前後の社会情勢などを記し、貴重な史料である。自筆本の残っているのは1473年(文明5)~86年(文明18)のうち6年分5冊一軸、写本のみ残るのは1465年(寛正6)~83年(文明15)のうち4年分である。『続史料大成所収

[桑山浩然]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「親元日記」の意味・わかりやすい解説

親元日記
ちかもとにっき

室町幕府の政所代蜷川親元の日記。現存しているのは寛正6 (1465) 年,文明5 (73) 年6~12月部分,および同9,同 13,同 15,同 17年の部分。別録として『政所内評定記録』 (61~66) ,『政所賦銘引付』 (73~84) がある。政所を中心とした幕政記事が多い。『史料大成』所収。

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