二の替り(読み)ニノカワリ

デジタル大辞泉 「二の替り」の意味・読み・例文・類語

に‐の‐かわり〔‐かはり〕【二の替(わ)り】

京阪歌舞伎で、正月興行のこと。また、その上演狂言顔見世の次の興行なのでいう。二の替わり狂言。 新年》
演劇興行の中で、初日からの演目を入れ替えたあとの興行。また、その演目。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の二の替りの言及

【歌舞伎】より

…江戸では〈初春興行〉といい,享保期以後は各座とも曾我狂言を上演することが習慣となって定着した。上方では〈二の替り〉と称し,年間の興行のうちもっとも演劇的な内容を重視した狂言を演ずることとし,必ず廓の場面がある約束で,外題に〈けいせい(傾城,契情)〉の文字を含ませる習慣があった。江戸の例でいうと,初春興行の曾我狂言に立てた大名題はなるべくそのまま残し,3月の〈弥生(やよい)興行〉,5月の〈皐月(さつき)興行〉には,一番目の不評の場を抜いて二番目,三番目を出していき,5月28日の曾我祭まで行くことができれば大成功としたものである。…

※「二の替り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」