日本歴史地名大系 「井足庄」の解説 井足庄いだにのしよう 奈良県:宇陀郡榛原町上井足村・下井足村井足庄寿永年間(一一八二―八五)と考えられる「榛原町史」所収の興福寺法橋長尊奉書(維摩会引付)に、運上物の押取事件に関して、「井足庄」があり、この時期に興福寺領荘園であったと考えられる。三箇院家抄(内閣文庫蔵大乗院文書)の宇多郡庄々郷々注文の一乗院方に「井足吉野免田六石」、また別に「公文東山辺井足庄春日領 神主 東金堂」とある。これらによると、室町期には興福寺一乗院領となっており、春日社・興福寺東金(とうこん)堂・金峯山(きんぶせん)寺の得分もあったと考えられる。現大字山辺三(やまべさん)の在地武士と考えられる東山辺氏が公文であった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by