今釜町
いまがままち
名護浦の南西、下知識村北西部の海岸に位置する。出水一〇ヵ浦の一つ。商業の許された浦町で、文化三年(一八〇六)改の諸浦御奉公並万上納物定(列朝制度)では浦男女五〇人、浦水手役八人立で、雇水手役は免除され、魚運上銀は荘町に入れていた。慶長一七年(一六一二)の出水衆中軍役高帳(出水市歴史民俗資料館蔵)には今竈衆中(二四人)とみえる。竈の字を用いており、今竈は新しい村の意と思われ、おそらく郷士は江戸時代初期に移住したものであろう。江戸初期の当地一帯は三角洲の中に犬童川と小次郎川の二つの流れをもつデルタ地帯であった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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