佐治かぼちゃ(読み)さじかぼちゃ

事典 日本の地域ブランド・名産品 「佐治かぼちゃ」の解説

佐治かぼちゃ[果菜類]
さじかぼちゃ

近畿地方、滋賀県の地域ブランド。
主に甲賀市小佐治地区で生産されている。排水設備ができる以前は湿田地帯だったため、小佐治地区では寛政年間(1789年〜1801年)頃から田に土を入れる客土がおこなわれてきた。客土用の土は近くの山林から掘り出され、刈草などを挟み込んで一年間田んぼの畦に積み上げられたのち、翌春に田んぼに入れられた。この土はくましと呼ばれ、佐治かぼちゃはそのなかに植えられた。重さが一個あたり6kg〜7kgあり、一般的な品種えびすかぼちゃに比べかなり大きい。堅い表皮で保存性に優れているため、終戦直後の食糧難の際には米の代用食として重宝され、大量に生産・出荷がおこなわれていた。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android