事典 日本の地域ブランド・名産品 「佐治かぼちゃ」の解説
佐治かぼちゃ[果菜類]
さじかぼちゃ
主に甲賀市小佐治地区で生産されている。排水設備ができる以前は湿田地帯だったため、小佐治地区では寛政年間(1789年〜1801年)頃から田に土を入れる客土がおこなわれてきた。客土用の土は近くの山林から掘り出され、刈草などを挟み込んで一年間田んぼの畦に積み上げられたのち、翌春に田んぼに入れられた。この土はくましと呼ばれ、佐治かぼちゃはそのなかに植えられた。重さが一個あたり6kg〜7kgあり、一般的な品種のえびすかぼちゃに比べかなり大きい。堅い表皮で保存性に優れているため、終戦直後の食糧難の際には米の代用食として重宝され、大量に生産・出荷がおこなわれていた。
出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報