日本歴史地名大系 「元林院町」の解説 元林院町がんりいんちよう 奈良県:奈良市奈良町元林院町[現在地名]奈良市元林院町橋本(はしもと)町の南に所在。「奈良曝」に「絵や町とひとつにして町役廿六軒」とみえる。「大乗院雑事記」寛正三年(一四六二)六月一二日条に「長谷寺瓦葺大工事、元林院住人孫六」とみえ、長享元年(一四八七)八月一八日条・二四日条によると興福寺東北(とうほく)院で行われる訓論の願主人は元林院の四郎三郎という紙売で、布施料一〇〇貫文を出し、大乗院主尋尊をして「希有事也」といわしめており、有力商人のいたことがうかがえる。「奈良坊目拙解」によれば興福寺別院の元林院があったので町名が起こり、南北の通りを絵屋(えや)町という。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by