元素戦略プロジェクト(読み)げんそせんりゃくぷろじぇくと(その他表記)elemental strategic project

知恵蔵 「元素戦略プロジェクト」の解説

元素戦略プロジェクト

第3期科学技術基本計画のナノテクノロジー・材料分野に列挙された戦略重点科学技術のうち、「資源問題解決の決定打となる希少資源・不足資源代替材料革新技術」の研究開発として、文部科学省経済産業省が連携して実施するプロジェクト。「元素戦略プロジェクト」は文科省の実施するプロジェクト名であり、経産省は「希少金属代替材料開発プロジェクト」と称する。元素戦略プロジェクトの目的は、物質・材料を構成しその機能・特性を決定する元素の役割・性格を研究し、物質・材料の機能・特性の発現機構を明らかにすることで、希少元素や有害元素を使うことなく、高い機能を持った物質・材料を開発することである。経産省のプロジェクトは透明電極向けインジウム、希土類磁石向けディスプロシウム、超硬工具向けタングステンを対象として、元素の代替や使用量低減技術を開発する。いずれも平成19年から5年間の研究期間で、実用化を目指している。

(岡田益男 東北大学教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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