八俣村(読み)やつまたむら

日本歴史地名大系 「八俣村」の解説

八俣村
やつまたむら

[現在地名]越廼村八ツ俣やつまた

丹生山地西部にあり、西は日本海、東は城有しろり村。文明三年(一四七一)八月付山方分定書(越知神社文書)に「八また分」として「と禰名年貢あし三月ニ馬のかへれう代。三貫文すゝき卅。代十五貫文御ふく廿両十四文めはかりニて候。米四石五斗代なしのとき八斗米ニて候。せつき物あり」とみえ、大谷おおたに(跡地は現朝日町)の山方分二一名のうちの一村として課役が課せられていた。

慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図では「血ケ平村」に含まれる。享保五年(一七二〇)八月の丹生郡八俣村指出之帳(藤井家文書)には田方二三石余・反別一町九反九畝余、畑方五三石余・反別一三町一反六畝余(荒畑八反六畝余・屋敷二反一畝余を含む)、家一二(寺一・本百姓九・水呑二)、牛四疋、柴船一艘、土蔵一、小屋一、藪二所、山八所とあり、家ごとに記す人数の合計は五七人(男三〇・女二七)で、桑畑・木の実畑をもつ家もある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

関連語 幕府領 跡地 大谷

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android