丹生山地(読み)たんじようさんち

日本歴史地名大系 「丹生山地」の解説

丹生山地
たんじようさんち

丹生山地は有馬層群の流紋岩類が逆断層の活動で隆起した断層地塊で、標高五〇〇(比高約三五〇)メートルを超える金剛童子こんごうどうじ山・花折はなおれ山・稚子ちごはか山・帝釈たいしやく山・丹生山などの峰が東から西へ並ぶ。一部に銅を主とする鉱床を含み、江戸中期から昭和三〇年代まで、断続的ながら銅が採掘された。山地の南面には柏尾谷かしおだに川・北山きたやま川などが流下し、山裾に沿って西流する山田やまだ川に合流。一方、北面ではなる川・芦谷あしだに川などが流下し、山地の北裾に沿って西流する淡河おうご川に合流する。山田川と淡河川は山地の西で合流して志染しじみ川となる。山田川・淡河川とも川沿いに京・大阪と播磨平野を結ぶ道が通る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「丹生山地」の意味・わかりやすい解説

丹生山地
にうさんち

福井県中部,日本海沿岸にそびえる山地。標高 500~600m。西は越前海岸に向けて急傾斜し,豪壮な海岸風景を形成している。六所山,高須山,国見岳金毘羅山などが連なる。東側は西安居 (にしあごう) ,織田の断層で 100m程度の丘陵となり,福井平野に続く。丘陵中にも東西,南北の断層が直交し,この線に沿って天王川が屈折して流れ,河岸段丘が発達

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世界大百科事典(旧版)内の丹生山地の言及

【福井[県]】より

…中央部には越前中央山地が南北に連なり,加越・越美両山地との間には,大野盆地が開ける。両白山地と日本海岸に迫る丹生(にゆう)山地との間に福井平野が開け,越前中央山地と丹生山地の間に武生(たけふ)盆地がある。丹生山地は標高600m前後の分水嶺が海岸に迫り,谷には河岸段丘が発達する。…

※「丹生山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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