内閣支持率(読み)ナイカクシジリツ

知恵蔵 「内閣支持率」の解説

内閣支持率

マスコミなどの世論調査によって示される、内閣や政党への支持の度合い。2001年4月に発足した小泉内閣の支持率は、直後朝日新聞の調査(以下、数字はすべて朝日新聞調査)で78%、不支持は8%だった。2月の森内閣の支持9%、不支持79%に比べて評価は大きく変わった。小泉内閣の支持率は、5月にはさらに上昇して84%に達し、不支持は6%だった。小泉内閣の驚異的な高支持率は、小泉の「自民党を変える」という訴えが有権者の共感を得たうえ、構造改革への積極的な姿勢が評価されたためとみられる。しかし構造改革の具体策が論議されるにつれて、内閣支持率は低下し始めた。有権者の間には、改革の進行に伴う「痛み」がどうなるのか、といった不安も広がったためとみられる。02年9月の首相の北朝鮮訪問で内閣支持率は上昇に転じるが、その後、低下。03年4月、イラク戦争早期終結したことで、米国支持を鮮明にした首相の支持率は再び上昇した。その後は微増微減を繰り返した。04年の参院選後、内閣支持率は低下し、7月の調査では支持39%、不支持50%だった。05年9月の、郵政民営化法案の否決を受けての解散・総選挙後の調査では、内閣支持が55%、不支持が30%だった。小泉内閣末期の調査となった06年8月は、支持47%、不支持36%で、政党支持率は自民党38%、民主党13%、公明党3%、共産党3%、社民党2%だった。

(星浩 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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