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対象 たいしょうobject

翻訳|object

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

対象
たいしょう
object

ラテン語の objectum (前に投げられてあるもの) ,ギリシア語の antikeimenon (対して横たわるもの) に由来し,「客観」の原語もまた objectである。意識の志向するものを一般に対象といい,表象をはじめ意志,感情,想像などの働きに対して,それぞれの対象が考えられる。哲学的には,対象とその相関者としての主観との関係をどう考えるかによって説が分れ,その学説も古代から現代にいたるまで多様で,一義的に定義されえない。オーストリアの哲学者 A.マイノングは対象をその存在,非存在とは関係なしに一般的に考察する学問として対象論 Gegenstandstheorieを提唱したが,これも広義には対象についての一学説であることを免れない。

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デジタル大辞泉の解説

たい‐しょう〔‐シヤウ〕【対象】

行為の目標となるもの。めあて。「幼児を対象とする絵本」「調査の対象
哲学で、主観・意識に対してあり、その認識や意志などの作用が向けられるもの。

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大辞林 第三版の解説

たいしょう【対象】

はたらきかけの目標や目的とするもの。めあて。 「成人を-とした映画」
〘哲〙 〔 object; ドイツ Gegenstand〕 意識・感覚・行動などの作用が向かうもの。主体の作用に対してその目標や相関者となる実在。客体(客観)とほぼ同義。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

対象
たいしょう
object英語
Gegenstandドイツ語

認識、感情、意志など、なんらかの心的活動の志向するものをいい、ラテン語「オブイェクトゥム」objectum(前に投げられたもの)に由来し、「客観」と同じことば。ドイツ語のGegenstandもobjectumの訳語である。形式的な意味では「それについて語りうるすべてのもの」を対象という。しかしすべてを対象とする主観は、それ自身けっして対象とはならない。また、より限定された意味で、外から観察、記述されるものを対象という。その意味で対象化する思惟(しい)に近づきえないものが考えられる。たとえば働きつつある身体はそれが内から生きられる限りにおいて経験される。身体は対象化されると生理学的、物理学的な物になってしまう。[細川亮一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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