出切(読み)だしきり

精選版 日本国語大辞典 「出切」の意味・読み・例文・類語

だし‐きり【出切】

〘名〙
① 出し切ること。全部出してしまうこと。
② 絶えず出していること。出したままにしておくこと。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「奇麗な拳ぢゃあねえ。声が早いに手は出(ダ)し切(キ)りで、指先おつにごまかすはな」

で‐き・る【出切】

〘自ラ五(四)〙 すっかり外に出る。全部出てしまう。ことごとく出る。出つくす。
南小泉村(1907‐09)〈真山青果〉七「村を出切って野道に出ると」

だし‐き・る【出切】

〘他ラ五(四)〙 全部出してしまう。あるものすべてを出し終わる。
※咄本・千里の翅(1773)年頭「おはらいといへば、いま、ぜにをみなだしきった」

で‐ぎれ【出切】

〘名〙 衣服などをつくるのに用いる布を切った後に残ったはんぱの部分。裁ち余りの布きれ。たちくず。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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