出挙銭(読み)すいこせん

精選版 日本国語大辞典 「出挙銭」の意味・読み・例文・類語

すいこ‐せん【出挙銭】

  1. 〘 名詞 〙 古代銭貨を出挙すること。また、その銭。公出挙銭と私出挙銭がある。
    1. [初出の実例]「上野国言、前年綱領郡司等、称調庸闕并減直物、借取諸司諸家出挙銭」(出典続日本後紀‐承和六年(839)閏正月丙午)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の出挙銭の言及

【月借銭】より

…8~9世紀に中央の官司で行われていた銭貨を貸し付けて行う高利貸の一種。銭を貸し付けるのは出挙(すいこ)銭とよばれていたが,月借銭はその一種で,各官司が月単位に銭を官人に貸し付け1.3~1.5割の利子をとることになっていた。中央の官人といっても下級官人は五位以上の貴族や季禄を支給される職事官とちがい,京での収入は月々あたえられる食料と臨時に支給される禄以外にはなかったから,いきおい生活は苦しく,このような月借銭にしばしば手をそめたらしい。…

※「出挙銭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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