…8~9世紀に中央の官司で行われていた銭貨を貸し付けて行う高利貸の一種。銭を貸し付けるのは出挙(すいこ)銭とよばれていたが,月借銭はその一種で,各官司が月単位に銭を官人に貸し付け1.3~1.5割の利子をとることになっていた。中央の官人といっても下級官人は五位以上の貴族や季禄を支給される職事官とちがい,京での収入は月々あたえられる食料と臨時に支給される禄以外にはなかったから,いきおい生活は苦しく,このような月借銭にしばしば手をそめたらしい。…
※「出挙銭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」