分析書誌学(読み)ぶんせきしょしがく(その他表記)analytical bibliography

図書館情報学用語辞典 第5版 「分析書誌学」の解説

分析書誌学

図書の物的側面(活字,印刷方式,用紙,折など)を客観的に分析し,多くの事実を集めることによって書誌学上の問題を解決しようとする書誌学の一分野.ビブリオグラフィという言葉は,一般的には図書のリストと,リスト作成に用いられる方法という意味を合わせ持っていたが,19世紀末から今世紀にかけて,特に英国において新しい書誌学研究が発展してきた.それは,それまでのように単に図書リストの作成にかかわるのではなく,当時のダーウィン主義の影響を受け,事実をして語らせるという博物学的方法により,物としての図書自体の作成にかかわるすべての過程を研究しようとし,さらに,18世紀以来ドイツその他で始まっていたインキュナブラ研究の伝統を継承するものであった.この新しい書誌学研究をグレッグ(Sir Walter Wilson Greg 1875-1959)が分析書誌学と呼んだといわれる.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

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