分極的多党制(読み)ぶんきょくてきたとうせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分極的多党制」の意味・わかりやすい解説

分極的多党制
ぶんきょくてきたとうせい

多党制のうち,分極的な傾向が強い政党制。極端な多党制ともいう。イタリアの政治学者ジョバンニ・サルトリが分類した政党制の一つ。特徴として,(1) 政党数が 6~8,(2) 政党間のイデオロギー距離が大きい,(3) 一定程度の反体制政党が存在する,(4) 政権交代軸が 3極以上ある,(5) 中間勢力が存在する,(6) 政党間競合が遠心的,(7) 政権担当機会に恵まれぬ政党が発生し,それがいずれ無責任政党化する,などがあげられる。分極的多党制は政権の不安定化や政策決定の遅延を招きやすい。1919~33年のドイツワイマール共和国や,1948~93年のイタリアが該当する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む