分水工(読み)ぶんすいこう(英語表記)diversion works

日本大百科全書(ニッポニカ) 「分水工」の意味・わかりやすい解説

分水工
ぶんすいこう
diversion works

農業用水の幹線水路の水を複数の支線水路に分水するための装置。幹線水路の水を所定比率で複数の支線水路に配分するための円筒分水工、射流分水工など、複数の支線水路に所定の流量を配分するためのゲート分水工がある。円筒分水工は越流部を各支線水路への流量の配分比率で区分した円筒堰(せき)の底から幹線水路の水を流入させ、越流部の区分された部分を完全越流する水を、それぞれ各支線水路に流して分水する。射流分水工は幹線水路に完全越流する固定堰を設置し、各支線水路への流量の配分比率で越流部を区分し、区分された区間を越流する水をそれぞれ各支線水路に流して分水する。ゲート分水工は各支線水路にゲートを設置し、ゲートを操作して所定の流量を各支線水路に流して分水する。

[鮏川 登]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android