切禿(読み)きりかむろ

精選版 日本国語大辞典 「切禿」の意味・読み・例文・類語

きり‐かむろ【切禿】

〘名〙 頭髪を肩のあたりで切りそろえ、結ばないでいる子ども。また、その髪。きりかぶろ。
洒落本・風流仙婦伝(1780)「内よりこなたへ立出るは十二三ばかりの切禿(キリカムロ)のゑもいはれぬうつくしきが」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の切禿の言及

【お河童】より

…1898年(明治31)ころから文献にみえる。江戸時代の切禿(きりかむろ),それ以前の〈めざし〉〈わらわ〉など幼女向きの髪形の変形で,これらよりさらに短くしたものである。おとなのお河童は断髪といわれ,第1次大戦中~戦後と欧米で流行した。…

【髪形】より

…幼児には目刺という一種の下げ髪があり,中世以降の少年の髪形に束髪,下げ髪,稚児髷などがある。女子はほとんど下げ髪で変わらず,切禿(きりかむろ)という〈おかっぱ〉の一種のものや,頭の頂に小さい髷をつけ,まわりの毛を下げた形の芥子和気(けしわげ)とよばれる髪形などがある。幼児のおもに男子の髪形に,髪を剃り落とし,部分的に髪を残した髪形が近世より流行し,芥子坊(けしぼう),ごんべ(権兵衛),ぼんのくぼ(盆の窪)などの名がある。…

※「切禿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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