初立(読み)ういだち

精選版 日本国語大辞典 「初立」の意味・読み・例文・類語

うい‐だち うひ‥【初立】

〘名〙
① 初めていで立つこと。初めて旅に出ること。また、しばらくぶりで外出すること。
※宇津保(970‐999頃)祭の使「夏ばかりうゐだちすなる郭公巣にはかへらぬ年はあらじな」
② 初めて立つこと。
(イ) 初めて子供が立つこと、または歩き始めること。
名語記(1275)四「小児のうひだちするほどなるはいとけなくて、いとをしき也」
(ロ) 病後初めて立ち上がり、歩いてみること。試歩。〔日葡辞書(1603‐04)〕

うい‐だ・つ うひ‥【初立】

〘自タ四〙 (名詞「ういだち(初立)」を活用させて用いたもの) 初めて立つ。特に、擬人的に鳥の巣立ちや初霞についていう。
曾丹集(11C初か)「ほととぎすういだつ山をさと知らば木のまは行きて聞くべきものを」

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