朝日日本歴史人物事典 「加島屋清兵衛」の解説
加島屋清兵衛
江戸中期の大坂の米商人。享保期(1716~35)には米価が下落したため,幕府は各種対策を実施した。江戸の米商人らを大坂米穀市場に派したのもそのひとつであったが,これに対しては大坂の米商人らは団結して強く反対した。加島屋は,この江戸商人の大坂進出反対の中心人物のひとり。享保13(1728)年,田辺屋藤左衛門,河内屋儀兵衛らと5人で江戸に赴き江戸商人の会所の廃止や大坂商人らによる会所の設立を上願した。同15年の再度の上願メンバーにも名を連ねており,大坂米商人のなかでも有力であった。<参考文献>須々木庄平『堂島米市場史』
(土肥鑑高)
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