十三往来(読み)とさおうらい

日本歴史地名大系 「十三往来」の解説

十三往来
とさおうらい

解説 建武年間相打山王坊阿吽寺の僧弘智が書いたと伝える。六〇〇字余の漢文十三湊活況を描き、浜の明神羽黒権現禅林寺龍興寺などの堂塔寺社の様子を述べている。ほぼ同じ内容をもつものに、文保年間の作と伝える「十三新城記」がある。

活字本新編青森県叢書」一(「津軽一統志」附巻)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の十三往来の言及

【十三湊】より

…1340年(興国1∥暦応3)大津波で壊滅的被害をこうむったが,再度復興されたという。〈夷船京船群集し湊は市を成す〉とその繁栄を記した《十三往来》は,このころの作成とみられる。室町中期に安東氏は南部氏との角逐に敗れて蝦夷島・秋田に去ったが,港湾としての地位は変わらず,《廻船式目》奥書の三津七湊の中に挙げられている。…

※「十三往来」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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