様子(読み)ようす

精選版 日本国語大辞典「様子」の解説

よう‐す ヤウ‥【様子・容ヨウ子】

〘名〙 (「す」は「子」の唐宋音)
① 様式。形式。また、みならうべき手本。
※正法眼蔵(1231‐53)別輯・仏向上事「仏道をならふに、しばらく二の様子あり」
② 物事の状態。有様形勢。状況。
※史記抄(1477)三「其土の様子と其土のできものの様子とかかはるぞ」
③ なりふり。すがたかたち。容姿。
※狂言記・吟聟(1660)「いつもより、きらびやかにおりゃる。此様子をば、めききなされませい」
※くれの廿八日(1898)〈内田魯庵〉一「鼠色に化けた白縮緬の帯を縄の様にしごいて締めた風采(ヤウス)は、何処やらに品格があっても」
④ わけ。事情。子細。理由。
※御伽草子・愛宕地蔵之物語(室町時代物語集所収)(室町末)「こはいかに、あさましや、何事ぞやと、のたまへば、なくなくしかしかの、やうすを、申されたり」
⑤ けはい。そぶり。けしき。
※浮世草子・好色一代男(1682)一「末々馴染て、若又お中に、やうすが出来たらば、近所にさいはい子安のお地蔵は御さり」
⑥ もったいぶること。思わせぶり。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第三三「姿のみへ入ては様子ある 短気は損気別れてのかね」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「様子」の解説

よう‐す〔ヤウ‐|ヨウ‐〕【様子/容子】

《「す(子)」は唐音
外から見てわかる物事のありさま。状況。状態。「当時の—を知る人」「室内の—をうかがう」
身なり。なりふり。「—のいい人」
態度。そぶり。「悲しそうな—をする」「手持ち無沙汰な—でいる」
物事の起きそうなけはい。兆候。「帰る—もない」
しさい。わけ。事情。「何か—がありそうだ」「—ありげな顔つき」
もったいぶること。思わせぶり。
「どうも見て居られぬ程に—を売る男で有ッた」〈二葉亭訳・あひゞき
[用法]様子・ありさま——「町の様子(ありさま)は変わってしまった」「被災地の悲惨な様子(ありさま)」など、状況の意では相通じて用いられる。◇「様子」の方が一般的に用いられ、意味の範囲も広い。「病人の様子がおかしい」「何か隠している様子だ」「交渉はまとまりそうな様子だ」など、外見だけでなく、そこから受ける印象も「様子」には含まれる。この用法は「ありさま」にはない。◇「ありさま」は外から見える状況の意が中心になる。「ちょっと目を離すと、このありさまだ」のように、結果として生じた状況を表す用法は「様子」にはない。
[類語](1状態状況情勢形勢有様動静様相気配模様様態近況近状現状現勢現段階局面実況成り行き態様具合ぐあい概況容体調子有りさま有りよう性状事態雲行き風向きシチュエーション/(2姿身なり容姿風采風姿外形外見外面外貌輪郭かたち形状姿形すがたかたちなりなりかたちなりふり服装風体ふうていスタイル姿勢姿態体勢かた/(3格好機嫌空気振り身振り所作しぐさ素振り思わせ振り演技ジェスチャーポーズアクション

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