十三村(読み)じゆうさんむら

日本歴史地名大系 「十三村」の解説

十三村
じゆうさんむら

[現在地名]市浦村十三

津軽半島北西部、岩木川河口に位置する。北は水戸口の渡から五月女萢そとめやち(早乙女平)を通り磯松いそまつ村、南は十三道で富萢とみやち(現西津軽郡車力村)へ通じる。西はまえ潟・うち湖・明神みようじん沼と七里長浜しちりながはまを隔てて日本海、東は十三湖に面する。

正保二年(一六四五)の津軽知行高之帳の鼻和はなわ郡に高五・〇八石とあり、うち田方は一・三八石。貞享元年(一六八四)の郷村帳は五六・九石、元禄一四年(一七〇一)の陸奥国津軽郡郷帳(市立弘前図書館蔵)に六・一六石とある。江戸時代中期頃の行政機構を記したと推定される「旧藩官制・職制」によれば、十三町奉行が置かれ、奉行二人、町同心警固・町同心・町年寄共八人、名主二人、月行事七人、勤番目付一人、別段取締役一人がいた。正保二年の津軽郡之絵図では村内に遠見番屋がみえ、寛文五年(一六六五)に沖横目が置かれ、十三湊や日本海を通る密移出入船の取締りや遭難船の監視に当たった(津軽家御定書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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