千手観音堂(読み)せんじゆかんのんどう

日本歴史地名大系 「千手観音堂」の解説

千手観音堂
せんじゆかんのんどう

[現在地名]豊前市挟間

かつての岩屋山泉水せんすい寺の跡とされる御堂。平安時代後期の作と伝えられる木造千手観音立像(国指定重要文化財)と不動明王坐像が安置されている。「太宰管内志」松尾山医王いおう寺の項に「松尾山ノ縁起」が記されるが、そのうちに「第十二、岩屋山泉水寺者観音不動」とあり、泉水寺は江戸期には天台修験の松尾山(現大平村)の末寺一三ヵ寺の一つに数えられた。「築上郡史」に松尾山中坊旧記を引いて「第十二、狭間岩屋、岩屋山泉水寺、当山中尾坊、輪応院開」とあり、天正(一五七三―九二)頃、松尾山中尾坊が寺を中興したという(豊前市史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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