南太平洋大学(読み)みなみたいへいようだいがく

大学事典 「南太平洋大学」の解説

南太平洋大学
みなみたいへいようだいがく

1968年に大洋州地域島嶼国の12ヵ国政府(クック諸島,フィジー共和国,キリバス共和国,マーシャル諸島共和国,ナウル共和国,ニウエ,ソロモン諸島,トケラウ諸島,トンガ王国,ツバル,バヌアツ共和国,サモア独立国)が資金を拠出し合い,共同設立した大学。南太平洋に点在する諸島諸国はほとんどが小規模国家であり,単独での大学設置は難しいという背景から本学が生まれた。キャンパスはフィジー(メイン・キャンパスであるラウカラ・キャンパス)サモアバヌアツの3ヵ所だが,それ以外に共同設立国11ヵ所にサテライト・キャンパスがある。学部は芸術・法学・教育学部,科学・科学技術・環境学部,ビジネス・経済学部の三つ。本学の大きな特徴は通信教育による遠隔地教育にあり,各サテライト・キャンパスで本校から配信される授業を受講する(USPNet)。日本政府はこの情報通信技術を支えるための無償資金協力を行っている。太平洋島嶼国が抱える共通課題の研究教育機能の拠点となっている。
著者: 福本みちよ

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の南太平洋大学の言及

【スバ】より

…良港のためフィジーの海の玄関となり,また南太平洋における商工業の中心地として栄えている。南太平洋大学があり,周辺の太平洋諸国の学術上の中心としての役割も果たしている。人口のうえでは商業などに従事するインド人が最も多く,ついでフィジー人が多いが,そのほかにもヨーロッパ人,中国人,太平洋諸島の人々など,きわめて多種の民族が住んでいる。…

※「南太平洋大学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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