日本歴史地名大系 「南小町村」の解説 南小町村みなみこまちむら 千葉県:鴨川市南小町村[現在地名]鴨川市南小町上小原(かみこばら)村の北西、加茂(かも)川の中流域に位置し、長狭(ながさ)道が通る。現長南(ちようなん)町の笠森(かさもり)寺が所蔵する天正一〇年(一五八二)六月八日の観音堂須弥壇枠板墨書銘に「長狭村小町」とみえ、当地住人の佐藤弥太郎が笠森観音に参詣し、願掛けをしている。同一四年にも参詣している(同枠板墨書銘)。江戸時代初期までは北小町村とともに小町村と称した。慶長二年(一五九七)の安房国検地高目録に小町村とあり、高一千六〇二石余(うち田方一千三〇石余)、里見氏直轄領。同年の小町村并小原村境裁決状写(南小町区有文書)によると、両村の不明確だった境界を定めており、そのとき小町村へ付いたのは長原(ながはら)村・玉川(たまがわ)村・あいか村・石畠(いしばたけ)村・こみた沢(さわ)村の五ヵ所とある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by