精選版 日本国語大辞典 「さわ」の意味・読み・例文・類語
さわ
- 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる ) 草や木の葉などがこすれあってたてる小さい音を表わす語。
- [初出の実例]「長さ八九尺ばかりなる大蛇、草の繁れる間よりさはと出て」(出典:随筆・西遊記(1795)一)
インドネシア語,マレー語およびジャワ語など多くのインドネシア系地方語で〈水田〉を意味する語。インドネシアの水田耕作は,とくにジャワ,バリの火山山麓地帯で古い歴史をもち,独自の稲作文化を発達させてきた。7世紀以後この地域に興隆した諸王朝の多くは,水田稲作の生産力を物質的基礎としていたと考えられている。また,バリ島における河川灌漑の展開は,スバクsubakと呼ばれる独特の水利共同体の発展を伴ったことで知られる。だが,ジャワにおける水稲作付面積の拡大は,19世紀半ば以降の近代技術による灌漑水路網の建設によるところが少なくない。アメリカの人類学者ギアツは,この時期のジャワの人口増加を,植民地下の甘蔗糖業の展開と結びついた水田耕作の生態系の拡大・精緻化と関連させ,ジャワ以外の諸島における焼畑耕作の生態系の展開と対比させて論じている。
→ラダン
執筆者:加納 啓良
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