即時通関制度(読み)そくじつうかんせいど(英語表記)immediate customs clearance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「即時通関制度」の意味・わかりやすい解説

即時通関制度
そくじつうかんせいど
immediate customs clearance

関税評価が決まらない場合でも,輸入物資は通関させてしまい,輸入業者が事後的に関税を納入する仕組みのことで,アメリカで一般的に行なわれている。日本の場合,通関に際しては関税分類などをめぐって関税評価が決まるまでに長時間を費やす場合が多く,その間原則として輸入ができないため,欧米から非関税障壁であるという批判を受けてきた。そこで,通関に費やす時間の短縮を図るため,搬入前予備審査制度や包括審査制度,つまり恒常的取引貨物に関する審査の簡素化,基準認証制度の改正などの輸入手続きの簡素化が実施された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android