普及版 字通 「厂」の読み・字形・画数・意味
厂
2画
(異体字)
5画
[字訓] がけ・きし
[説文解字]
[金文]
[字形] 象形
山の崖や岸の形。〔説文〕九下に「山石の巖(がいがん)、人の居るべきところ」という。巌を利用して屋根かけした構造のものは、广(げん)で示すことが多い。厂形のものにまた(彦)・(産)など、人の額部を示すものがある。
[訓義]
1. がけ、きし。
2. ひたい。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕厂 イハヤ
[部首]
〔説文〕に以下二十七字、〔玉〕に五十六字を属する。また广部に〔説文〕は四十九字、〔新附〕六、〔玉〕には百六十七字を属する。厂部と广部との間には通用するものが多く、概していえば、厂は自然の巌を利用したもの、广は屋廡(おくぶ)の象とみてよい。
[声系]
〔説文〕に厂声として雁・鴈を収め、またを厂声、をの省声とするが、いずれも巌の象に従うものではない。・は額に文身することを示す字で、字形中の厂は額の象である。
[語系]
厂()xan、岸ngan、垠nginは声義近く、また巖(巌)・嵒(岩)ngeamもその語系に属する。
[熟語]
厂上▶
[下接語]
石厂
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報