ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「厚糸期」の意味・わかりやすい解説 厚糸期こうしきpachytene stage パキテン期,太糸期ともいう。細胞の減数第一分裂における第3期で,合糸期と複糸期の間にある。対合を終った2本の相同染色糸は互いに密着し,太く短い1本の染色糸 (染色体) に見えるようになる。その結果,この期以後では外見上染色体数が半減する (偽減数) 。やがてこれら密着した1対の染色糸に縦裂が明らかとなり,それぞれ2本の染色分体から構成されるようになるから,厚糸期の密着した染色糸は4重構造を示すことになる。染色分体生成とほぼ同時に,相同の染色分体間にはしばしば交差が起る。この時期はまた固定像でいわゆる染色小粒が最もよく現れる。この期の染色糸をパキネマ (厚糸期染色糸) という。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by