染色分体(読み)センショクブンタイ(その他表記)chromatid

翻訳|chromatid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「染色分体」の意味・わかりやすい解説

染色分体
せんしょくぶんたい
chromatid

クロマチドともいう。細胞の核分裂前期から中期にかけて,各染色体は1本のように見えても実は縦裂して1対になっており,その各1本ずつをさしていう。減数分裂の際には,相同染色体は2本ずつ1対となって寄添うので,ここではこの各1対は4本の染色分体から成っている。中期から後期に入ると1対の完全な染色体となって離れ,それぞれ娘染色体として反対の極に移動する。

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世界大百科事典(旧版)内の染色分体の言及

【キアズマ】より

…細胞が減数分裂を行う際に太糸期から第1分裂中期にかけて,対合した相同染色体は,長軸に沿って縦裂し計4本の染色分体chromatidとなる(図のa)が,この4本の染色分体の間で互いに相手を交換してX字型を呈する部位がみられる(図b)。この部位をキアズマという。…

【染色体】より

… S期から体細胞分裂中期にかけての染色体は,DNA複製は完了しているが染色体分離はまだなので,二重構造になっている。この時期の染色体の二重構造の片方ずつを染色分体chromatidという。光学顕微鏡でこの分体構造が明らかになるのは,分裂前期の終りである。…

※「染色分体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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