化学辞典 第2版 「原子価異性化」の解説
原子価異性化
ゲンシカイセイカ
valence isomerization
σ結合とπ結合の組み換えを伴って,炭素の骨格構造が変化する異性化現象をいう.可逆的な異性化である場合が多いので,原子価互変異性化(valence tautomerization)とよぶこともある.しかし,ケト-エノール互変異性のように転位を伴うわけではない.たとえば,cis-1,2-ジビニルシクロプロパンは容易に原子価異性化してシクロヘプタ-1,4-ジエンに変化する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報