原野商法(読み)ゲンヤショウホウ

デジタル大辞泉 「原野商法」の意味・読み・例文・類語

げんや‐しょうほう〔‐シヤウハフ〕【原野商法】

ほとんど価値のない土地を、必ず地価が上がるなどと言葉巧みにだまして高値で売りつける悪徳商法
[補説]昭和40年代後半からか。北海道原野を売りつけたことからの名という。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「原野商法」の解説

原野商法

ほとんど価値のない土地を高額で売りつける商法のこと。1960年頃から盛んに行われるようになった。悪質不動産会社が、「今は非常に廉価だが将来値上がりが確実」といった虚偽の説明を、時には著名人の推薦文が入ったパンフレットなどを使って行い信用させ、その土地を購入させる。 購入代金はだいたい1坪あたり3000円程度で総額100~200万円が相場であり、当該の土地も北海道などの遠方であるため、被害者は現地を見ずその場で購入を決めてしまうことが多かった。70年代には社会問題化し、80年代になると取り締まりが厳しくなって、原野商法はほとんど消滅した。しかし2000年代に入ると、原野商法で購入した土地の管理や税金の支払いに困った被害者を狙い、売却のためのサービス料を請求する二次被害が多く発生し、2013年には、国民生活センターや北海道などが注意を呼びかけるに至っている。

(2013-8-19)

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