自然の草や低木が生えている、平らで広々とした野原や荒地のことをいい、未開発状態にあることを意味することが多い。日本では、扇状地性の洪積台地に、原野であった昔の名残(なごり)として、野や原のつく地名が多い。武蔵野(むさしの)(関東地方南西部)、相模原(さがみはら)(神奈川県中央部)、那須野原(なすのがはら)(栃木県北部)などはその例である。北海道には泥炭を伴う湿原地が多く、原野の呼称を残す所が少なくない。広大な根釧(こんせん)原野(根釧台地)、天塩(てしお)原野(天塩平野)がよく知られている。熱帯で乾期と雨期の交代する地域に発達するサバナや、砂漠の周辺地域に発達するステップなどは代表的な原野で、一般に遊牧や放牧が行われている。旧ソ連地域南部、アメリカ合衆国のグレート・プレーンズ、アルゼンチンのパンパ、オーストラリアなどのステップには、肥沃(ひよく)な黒色土や栗(くり)色土が堆積(たいせき)しているので、世界的な小麦地域や牧羊地域が発達している。
[壽圓晋吾]
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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