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土地 とちland

翻訳|land

5件 の用語解説(土地の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

土地
とち
land

土地問題は日本がかかえる最大の経済問題の一つといわれる。日本の国土の総面積は都市的利用のためには決して狭いものではない。つまり土地問題の原因は,土地の絶対量の不足といった物理的問題にあるのではなく,土地の有効利用を阻んでいる経済政策社会制度など「人為的」な面にあるといえる。

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デジタル大辞泉の解説

と‐ち【土地】

陸地。大地。地。「人跡未踏の土地
植物・作物などが育つ土壌。土。「肥沃な土地」「土地を耕す」
耕地や宅地など、さまざまに利用する地面。地所。「土地を買う」「土地を開発する」
その地域。地方。「土地の習慣」「土地の人」「風光明媚(めいび)な土地
領土。「土地割譲」

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世界大百科事典 第2版の解説

とち【土地 land】

経済学上,土地は資本や労働と並ぶ生産要素の一つである。土地の生産要素としてのサービスを一定期間使用するときの対価は地代呼ばれる。他方,土地は耐久的な生産要素であるから,財産所有者の資産選択の対象となり,ストックとしての土地そのものが売買される。そのときの価格は地価と呼ばれる。 土地はその供給が固定されているという点に特徴があると考えられている。たとえば,日本の国土は埋立て以外に増やすことはできない。

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大辞林 第三版の解説

とち【土地】

大地。陸地。つち。 「祖国の-」
耕地などの土。土壌。 「よく肥えている-」 「 -を耕す」
耕地・宅地などとする地面。地所。所有地。 「 -付きの家」
その地方。地域。ところ。 「犯人は-の事情に詳しい」 「 -の言葉」
人による利用や所有の対象としてとらえられた場合の陸地。一定の範囲や面積を有するもので、池沼・河川などを含めていうこともある。民法上、その定着物とともに不動産とされ、所有権は地上と地下にも及ぶ。経済学上、資本・労働とともに生産要素の一つとされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

土地
とち
land英語
terreフランス語
Grund und Bodenドイツ語

地球の表面の一定部分のことで、地上に食糧、森林資源、地下に鉱物資源をもち、水をも含む。富の生産という角度からみると、労働と対応して、その源泉をなしている。すなわち、人間が生産においてなすことは、土地(自然)の形態を変化させて、人間にとって有用な物質(富)をつくりだすのにすぎない。しかも、その際、絶えず、自然力に支えられているのである。だから、労働は富の父であり、土地はその母である、と位置づけられる。とくに注意すべきは、土地は、労働の生産物でなく、その前提であり、無限の蓄積の可能性をもつ労働に対して、有限な存在であることである。
 土地は、耕耘(こううん)される耕地、伐採される木、採取される鉱石など、人間労働の一般的対象として存在する。その意味では、労働過程において第一次的労働対象としての位置をもっている。と同時に、鉱物、森林資源は労働手段の根源的な源泉であるし、農業生産における農地(土壌)は、植物の生育にとっての一種の容器であり、それ自体一つの労働手段でもある。また、土地は、労働者に立つ場所や、仕事の場を与えることにおいて、およそ労働過程が遂行されるための根本的必要条件を提供している点において、一般的な労働手段としても位置づけられる。
 富の豊かさを求める人間の自然史的必然は、土地(自然)の客観的法則性を認識し、それを応用して、土地を変革する力能を高めてきた。しかし、人間の土地に対する支配は、神の支配とは異なる。人間の、その肉と血と脳髄とは、そもそも、土地(自然)から発し、その中にある。人間の土地に対する支配は、自らも自然界の一生物である限りでの自然法則の正しい利用である。そして有限な存在である土地に対しては、人類の相連なる世代永続の観点から、正しく改良保全されることが要請される。また、地球の表面が一つにつながっていることも、重要な土地の属性である。[保志 恂]

法律上の土地

土地それ自体は、無限に連続する地表およびその下の構成部分からなるが、物権の対象である「物」となるには、地表の一部を一定範囲に限って定める。土地は農業生産の要素であるとともに恒常的であり、他の物に場所を与える特質を有する財貨であるから、動産と比べていろいろ異なった取扱いを受ける。とくに中世の封建制度のもとにおいては、身分的支配が土地支配と結び付き、領主の土地の領有は、単に私的に土地を支配するだけでなく、政治的・公法的な支配の基礎となっていたので、きわめて重要な財産とされた。そのため、土地の移転・利用などについては動産とはまったく異なる法的規制が行われていた。
 近代になって、政治的・公法的な支配は国家の手に集中され、土地に付着していたそのような拘束はすべて撤廃されて、自由な私的土地所有権が確立されることになった。その結果、土地も商品として動産と同じように自由な取引の対象とすることができることになったが、その財産としての特質と重要性のゆえに、今日でも動産とは異なる法的規制を与えるのが常である。
 土地は無限に連続していてそのままでは権利の対象になりにくいが、一部分を人為的に画定し、区分することによって個々の物として取り扱われることになる。そのように区分された土地のそれぞれを一筆(いっぴつ)の土地といい、一筆ごとに地番がつけられて登記簿に記載される。そして、土地の権利の変動については、登記が第三者に対する対抗要件である(民法177条)。
 土地所有者は、法令の制限内で自由にその所有地を使用・収益・処分できる(民法206条)。また、土地の所有権は法令の制限内においてその土地の上下に及ぶ(民法207条)。土地所有者の所有権を制限するものとして、民法では相隣関係による制限が規定されているにとどまるが、これとは別に特別法による制限が多く、このような制限は最近では著しく増加している。法令による制限がない場合であってもその使用・収益が権利の濫用(らんよう)となる場合には、そのような使用・収益は法律による保護を受けない。
 土地所有者は、土地を自ら利用することができるのはもちろん、地上権・永小作権・賃借権などを設定して、対価を得て他人に土地を利用させることもできる。その場合に土地所有者の「所有」の利益と利用権者の「利用」の利益とをどのように調和させるかが、現代社会における難問となっている。
 また、土地政策の課題は複雑多岐にわたっている。その重要なものとして、都市への人口集中とそれに伴う地価の高騰があげられることが多かったが、最近では、その課題が形を変えたものであるといえるかもしれないが、一方では土地の有効利用を図るとともに、他方では地価の高騰に対処することが重要な課題となっている。そのため、従来よりいっそう広い視野にたった総合的な土地政策の必要が叫ばれ、土地所有権の制限の新しい理念と方法とが模索されつつある。[高橋康之]

民俗

土地に関する民俗は、政治、経済、社会、労働などの各分野に入り組んでおり、社会の構造や時代による違いも著しい。景観に対する感情や、景観から受ける情動もあったろうが、長期的には利用と占有の方向に進んできた。土地に対する意識は、狩猟・遊牧などの不定住生活者と、定住的な農耕生活者とでは当然に違っていたであろう。日本では長い農耕生活の間に定住的な意識や感覚が定着し、放浪的な生活者に対しては「どこの馬の骨かわからぬ」者として警戒し軽(かろ)しめる傾向さえあった。これは郷土愛や生活共同体の結束を促し、村の内と外ということを強く意識することになった。したがって村という小宇宙の外に対しては排他的で、流行病や厄神は村境で防ぎ、虫送りや疫病送りをするのも村境までであった。土地の利用に関しては、山地・平地・磯浜(いそはま)の別なく生産性の向上に努め、種々の労働慣行を生じている。以前は共有地や入会(いりあい)地が多かった。入会権は一定の土地に共同で立ち入り収益する権利であるが、この慣習法と現代の成文法との差異のため各地で混乱が生じた。村境を決めるにあたって双方の代表者が同時に出発し、出会った所に決めたという行逢裁面(いきあいざいめん)の伝説もある。共有地で海藻や切干芋(きりぼしいも)を乾燥させる場所を求めるとき、早く行った者が棒を立てて土地を囲うと占有が認められるという慣習もあった。一方、土地は神霊から譲り受けるものだという感覚もあって、屋敷内に地の神を祭り、家屋の建築に先だっては地鎮祭を行う。墓穴を掘るときも四隅に銭を置いて神霊から「土地を買う」という。土地は財産であり、家督の督は土地の意味だといわれている。[井之口章次]

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世界大百科事典内の土地の言及

【地発】より

…地興,地起とも書く。売却地,質入れ地など,本来の持主(本主)のもとから他へ所有が移転した土地を本主が取り戻す行為。この言葉は,15~16世紀,大和・伊勢地方を中心に,山城・尾張・遠江地方などの土地売買契約状(売券)に主としてあらわれる。…

【地代】より


【近代経済学からみた地代】
 地代とは土地を一定期間使用するときの使用料のことである。地代が発生するのは,土地が生産要素の一つとして価値の生産に貢献するからである。…

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