双処婚(読み)そうしょこん(その他表記)bilocal

日本大百科全書(ニッポニカ) 「双処婚」の意味・わかりやすい解説

双処婚
そうしょこん
bilocal

夫婦が結婚後どこに居住するかを定める居住規則の一つで、両居住、双居住ともいう。夫婦が夫の親族のもとで住むか、妻の親族のもとで住むかのいずれかの選択が可能で、夫方妻方双方の経済事情その他によって決定されるものがこれである。これは、G・P・マードック定義であるが、人によっては、夫方妻方の両方に近接しているために父方居住とも母方居住ともいいがたい近接居住に対して、この語を用いることもある。夫婦が一定期間妻の親族とともに住んだのち、夫の親族のもとへ行く母処父処婚、母方父方居住matri-patrilocalという形態もときに双処婚と混同されることがある。

[濱本 満]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android