受流(読み)うけながす

精選版 日本国語大辞典 「受流」の意味・読み・例文・類語

うけ‐なが・す【受流】

〘他サ五(四)〙
① 刀などによる相手攻撃を受け止めてそらす。攻撃を避けて身をかわす。
太平記(14C後)二九秋山はたと打てば、阿保うけ太刀に成て請流(ウケナガ)す」
② いい加減に応対してはぐらかす。まともに受けないで、軽くあしらって、相手の攻撃をそらす。
※玉塵抄(1563)一二「うけながいてこらえうずことと云心ぞ」
評判記色道大鏡(1678)五「何程の事ありても、さらりとうけながす事いさぎよく」
③ 人から差された杯を受け、飲み干さないで、中の酒をあけたりなどする。
浄瑠璃・大磯虎稚物語(1694頃)三「宵の月に酒のむ事野暮とてな厭(いと)ひ給ひそと、ずんど差せば虎も少うけながし掃部にこそは差しにけれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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