名士伝(読み)メイシデン

デジタル大辞泉 「名士伝」の意味・読み・例文・類語

めいしでん【名士伝】

原題、〈ラテンDe viris illustribus》紀元1世紀ごろの古代ローマの伝記作家、スエトニウスによる伝記集。ローマの詩人弁論家歴史家などを扱った作品。散逸し、ごく一部のみが現存する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の名士伝の言及

【スエトニウス】より

…彼は小プリニウスの友人で,トラヤヌス帝,ハドリアヌス帝の時代に活躍した。著作としては,部分的に現存するローマの修辞家,詩人たちの伝記《名士伝》,カエサルからドミティアヌスに至る12人の皇帝の伝記《皇帝伝》がよく知られている。文芸の一ジャンルとしての伝記は,古典期ギリシアの歴史記述以来の長い伝統の上に立っており,スエトニウスもこの流れの中に位置する一人であったが,中世,近世を通じて,ほぼ同時代の伝記作者プルタルコスよりもはるかに大きな影響を及ぼした。…

※「名士伝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android