日本歴史地名大系 「和泉国郷村高辻帳」の解説
和泉国郷村高辻帳
いずみのくにごうそんたかつじちよう
一冊
成立 慶安四年
写本 堺市立中央図書館
解説 表題には和泉国とあるが、四郡のうち大鳥郡関係と和泉国全体の統計を筆写している。大鳥郡には各村の村高(田畑の内訳がある)と支配領主名・山年貢・茶代・小物成を記すが、日損高はない。大鳥郡の郡高合計、田畑の内訳、山年貢・茶銭の合計と小物成の記載がある。末尾には和泉全体の総石高、田畑の内訳、山年貢・小物成の合計と支配領主別(幕領は代官ごと)の総石高(山年貢を含む)、小物成の合計高が記される。郷村帳の作成の事情は不明。合計高の一五万九千六二八石余は正保国絵図写(神戸市立博物館蔵)の総石高一五万九千三二六石余と比較して約三〇〇石ほど多い。「堺市史史料」(筆写本)に収められる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報