普及版 字通 「哽」の読み・字形・画数・意味
哽
10画
[字訓] むせぶ・ふさがる
[説文解字]

[字形] 形声
声符は
(更)(こう)。
に梗塞の意がある。〔説文〕二上に「語、舌の介(さまた)ぐる
と爲るなり」とあり、哽咽して声の出がたいことをいう。〔荘子、外物〕に「雍(さへぎ)らるるときは則ち哽(ふさ)がる」と梗塞の義に用いる。〔後漢書、明帝紀〕に「
哽、
に在り、
噎(しゆくえつ)後(しりへ)に在り」とあり、老人は哽咽しやすいので、むせび止めの祝(はふり)を従えた。[訓義]
1. むせぶ、息がつまる、のどにつかえる、ふさがる。
2. 声がつかえる、どもる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕哽咽 无須(むす) 〔名義抄〕哽噎 ムセブ・ムス 〔字鏡集〕哽 ムセブ・カナシブ・ワキマフ・ムス・ムカツク
[語系]
哽・梗・
(
)keangは同声。みな梗塞の意がある。
はもと
に作り、丙形の器を下から撃つ形の字で、更改・変更を原義とする字である。梗塞したものを打開する意があるのであろう。[熟語]
哽咽▶・哽噎▶・哽饐▶・哽吃▶・哽結▶・哽哽▶・哽恨▶・哽
▶・哽塞▶[下接語]
哀哽・嗚哽・感哽・摧哽・慙哽・祝哽・増哽・悲哽・壅哽
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

