知恵蔵 「固定価格制度」の解説 固定価格制度 自然エネルギーの普及政策の1つで、自然エネルギー発電事業からの電力買い取り価格をあらかじめ法律などによって公定・公表する仕組み。1980年代初めの米国カリフォルニア州のSO4と呼ばれる規定やデンマークの3者合意がルーツ。その後、90年にドイツで法制化され、風力発電が飛躍的に成長した実績が評価され、類似の制度を導入した国・地域が相次ぐ。欧州では、ドイツ、デンマーク(現在休止)、スペイン、フランス(入札から変更)、イタリア(RPS〈クオータ制〉から変更)、オランダ(RPSから変更)、オーストリア(RPSから変更)など、ほとんどが導入。インド、中国、韓国もこれに倣って、効果をあげている。 市場メカニズムを期待して一定量の買い取り枠を義務づけるRPS法とは対照的な制度で、価格を適切に調整することで、自然エネルギーの初期需要を形成し、技術開発投資と価格低減を効果的に促す効果があるとされる。 (飯田哲也 環境エネルギー政策研究所所長 / 2008年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by