入札(読み)いれふだ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

入札
いれふだ

売買の契約などに当たり,競争して札を入れること。落札者が契約することになるが,江戸時代には幕府が品物の払い下げや工事の請負いなどに入札を採用した。また民間でも入札は行なわれており,村役人の選挙に用いられることもあった。現代では,「にゅうさつ」と呼ばれているが,その仕組みは同じである。最近の大規模工事などでは,企業体などと称して関連企業が連合して入札を行なうことも多い。入札に当たり事前に話し合って落札者を決めることを談合と呼ぶ。

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デジタル大辞泉の解説

にゅう‐さつ〔ニフ‐〕【入札】

[名](スル)物品の売買、工事の請負などに際して契約希望者が複数ある場合、金額などを文書で表示させ、その内容によって契約の相手を決めること。また、契約希望者が、その文書を提出すること。競争入札。いれふだ。「業務の委託先を入札で決める」「護岸工事に四社が入札する」

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百科事典マイペディアの解説

入札【にゅうさつ】

契約の内容につき多数人を競争させて最も有利な内容を表示した者と契約を締結する場合(競争契約)に,競争に加わる者に文書によって契約の内容を表示させること。入札が申込に,落札が承諾に該当する。入札は封書でなすのが普通。買いは最低値,売りは最高値が原則。せり売りと異なり申出額が公開されず,競争者が慎重に決定し得るから,大規模の建設工事の請負等に適する。会計法は,国の締結する契約は原則として入札によると規定。入札者を特定しない一般競争入札と,指名する指名入札がある。
→関連項目談合

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世界大百科事典 第2版の解説

にゅうさつ【入札】

契約の内容について多数人を競争させ,そのうち契約主体にとって最も有利な内容を提供する者との間に契約を締結する契約方式を競争契約というが,この競争契約の際競争に参加する者に文書によって契約の内容を表示させることを入札という。競争契約の方法として,ほかに,口頭によって競争するせり売りがあるが,入札はせり売りと異なり,競争者はお互いに他の者の表示する内容を知ることができない。したがって,競争者が慎重に契約の内容を定めることができる点で,巨額の取引等に適した方法であるとされている。

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大辞林 第三版の解説

にゅうさつ【入札】

( 名 ) スル
売買や請負などで最も有利な条件を示す者と契約するため、複数の競争者に見積額を書いた文書を提出させて契約者を決めること。競争契約の一つ。いれふだ。

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世界大百科事典内の入札の言及

【建設業】より

…そして業者は,製造業者のようなコスト面より受注という販売面で競争する傾向が強いわけである。 受注方式には,特命受注と入札とがある。特命方式は,発注者が特定の業者に工事を直接依頼するもので,官公庁工事では原則としてなく,民間工事だけで行われる。…

【商品市場】より

…一定の場所に商品の売手と買手が集まって取引する商品市場は,これに対して具体的な商品市場あるいは組織商品市場と分類できる。特定の日に開かれる木材,家畜などの(いち),干しシイタケ,鰹節,干しのり,荒茶などの入札会,野菜,果実,魚介,生花を中心とする卸売市場,原糸,大豆,ゴム,砂糖などを取引する商品取引所などがそれである。具体的な市場は,法律に基づいて特定の場所(施設)で一定のルールに従って継続して取引する商品取引所や卸売市場(中央,地方)のように高度に組織化された市場と,入札会,せり市,席上(せきじよう)取引,荷受市場など組織化の度合が比較的低い市場に分けられる。…

【せり(糶∥競り)】より

…せり売りには買手が値をせり上げていく〈せり上げ〉と,売手が値をせり下げていく〈せり下げ〉があるが,せり下げはオランダ,ベルギーなど一部で行われたところから,別名オランダぜりDutch auctionと呼ばれるように,特殊な物品,特殊なケースに限られる(街頭のバナナ売りなど)。せりの一般的な形態はせり売りだが,買手が1人で,2人以上の売手が競争して最も安値を付けた売手のものを買うのを〈せり買い〉といい,建築工事の請負や官公庁の調度品入札などにみられる競争入札(入札)はせり買いの一種である。この両者の方法を取り入れ,多数の売手と多数の買手が互いに有利な値段を求めてせり合って値段を決める方式を競売買(きようばいばい)と呼び,商品取引所での中心的な売買仕法である。…

※「入札」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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