地下水性ミズダニ類(読み)ちかすいせいみずだにるい(その他表記)stygobiontic water mite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「地下水性ミズダニ類」の意味・わかりやすい解説

地下水性ミズダニ類
ちかすいせいみずだにるい
stygobiontic water mite

節足動物のミズダニ類のうち地下水に生息するダニ類。日本の地下水中から約80種が発見されているが、生息密度は低い。地下水域は暗黒で水温の周年変化が少ないため、このような環境下に生息するミズダニは、体色が消失して無色または淡黄色、目は退化して著しく小さいか消失し、そのかわりに感覚毛や触肢が発達している。また、生殖時期は一定していない。日本産のおもな属としては、カワムラダニKawamuracarus、コバンダニAxonopsis、ヒゲチガイダニLethaxona、タマミズダニNudomideopsis、ウチダミズダニUchidastygacarus、ニッポンミズダニNipponacarus、カントウダニKantacarusなどがある。これらの地下水性ミズダニ類は人畜無害であり、これの検出はむしろ良水質で、飲料に適した水であることを意味する。

[今村泰二]

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