地震工学(読み)じしんこうがく(英語表記)earthquake engineering

改訂新版 世界大百科事典 「地震工学」の意味・わかりやすい解説

地震工学 (じしんこうがく)
earthquake engineering

地震による被害を防御・軽減せしめるための科学技術を総合した学問分野。〈地震工学〉の語はもともと英語engineering seismologyの訳語として使われたが,現在では,耐震工学をも包含した意味で使われる。地震工学の名称は,サンフランシスコ地震(1906)発生の50周年を記念して,1956年以後原則として4年ごとに開催されている国際会議World Conference on Earthquake Engineeringおよび関連国際学会で地震学と耐震工学に属する研究成果が発表されるが,この会議を世界地震工学会議と訳すことによる。地震学の分野では,地震動性質や地震波動の伝搬,地震の発生メカニズム,発生頻度と地理的分布など,地震災害に関係する諸問題を調べる。耐震工学の分野では,耐震構造あるいは構造物の耐震設計,ライフ・ラインや諸設備の耐震設計,都市計画,震害予測,社会的・経済的側面,災害心理,避難,救急・復旧対策などを研究する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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