塩酸サプロプテリン(読み)えんさんサプロプテリン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「塩酸サプロプテリン」の意味・わかりやすい解説

塩酸サプロプテリン
えんさんサプロプテリン

プテリジン誘導体で,モノアミン生合成の活性化剤であり,小児の異型高フェニルアラニン血症の治療薬である。ジヒドロプテリン合成酵素の欠損によって増加した血清フェニルアラニン値を低下させる。 1992年,サントリーからビオプテンとして発売された。異型高フェニルアラニン血症による神経障害に効果があり,自閉症の子供に対する投与行動改善がみられ,またある種のうつ病にも効果があった。異型高フェニルアラニン血症は患者数の少ない難病であり,ビオプテンは稀用薬の指定を受けている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android